子供の習い事として人気のピアノ。
大手音楽教室から小さな個人教室まで様々な教室がある中、どんな先生を選べばよいか悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか?
この記事では、ピアノ教室・ピアノの先生の選び方や考慮するポイントなどをご紹介します。
大手音楽教室 or 個人教室の先生
子供にピアノを習わせたいな・・・と考えた時に、まずは有名な大手の音楽教室か、自宅でレッスンをしている個人の先生か、というふたつの選択肢があります。
大手教室と個人教室ではどのような違いがあるのかメリットとデメリットをまとめました。
大手音楽教室のメリット・デメリット
- コースや料金設定が明瞭である
- 事務手続きがきちんとしている(講師と事務スタッフが分かれている)
- グループレッスンが合う子は楽しく続けられる
- 全国各地にあるので引越しなどがあっても継続できる
- 大々的な発表会、イベントなどが多い
大手音楽教室の場合、ピアノ講師の採用や教育制度にも基準があり、年齢に応じたオリジナル教材やカリキュラムを元にレッスンが進んでいくので、講師のレベルやレッスン内容などは安定していると考えらえます。
大手教室は会社組織なので、出席・欠席などの連絡事項やの事務手続きはすべて受付や事務のスタッフがしっかり対応してくれますし、料金設定や利用規約などもきちんと定められています。
また、大きなコンサートホールで発表会を開催したり、発表会意外にもサマーコンサートやクリスマスコンサートなどのイベントも多くあります。
- 月謝・費用が高い
- 振替レッスンが無い場合が多い
- 講師が曜日・レッスン固定で選べない
- 個人の能力やタイプに合わせたレッスンは期待できない
大手の教室では入会金が必要だったり、月謝のほかに施設維持費などがかかる場合があるので、個人の先生よりも月謝は高くなる傾向があります。発表会も大きなホールで開催する分、参加料が高いかもしれません。
また、カリキュラムや教材がきちんと決まっている分、子供に合わせて教材を選べなかったり、個性を伸ばすようなレッスンはあまり期待できないと考えます。
特に小さなお子さんでグループレッスンしか選べない場合、同じ年齢でも色々なタイプの子供たちと一緒にレッスンを受けることになるので、能力の高い子、たくさん弾きたい子にとっては物足りない・時間がもったいないと感じることもあるかもしれません。
個人経営のピアノの先生のメリット・デメリット
- 月謝が良心的な設定であることが多い
- 振替・時間や曜日の変更など融通が利く
- 生徒に合わせて柔軟なレッスンが期待できる
- 自宅で出張レッスンがOKな先生もいる
- 相性の良い先生を見つけられたらデメリットなし
個人教室の先生は、すべて先生の裁量で決めることができるので、曜日・時間の変更や振替レッスンなど、色々と融通が効く場合が多いです。
入会費や施設利用料などもなく、大手の教室よりも月謝が安いケースが多いです。
また、生徒ひとりひとりのレベルやタイプに合わせてレッスンを進めてくれますし、その子の好きな曲・好きな教材を選んでくれることも多いです。
基本的にはマンツーマンの個人レッスンになるため、グループレッスンのようにみんなでワイワイするのが苦手なお子さんの場合は、個人レッスンのほうが集中できると思います。
- 良い先生を探しにくい・見つけにくい
- 実際にどんな先生でどんなレッスンをしているのか、外からわかりづらい
- 先生によっては事務手続きがルーズな場合もある
- 発表会などのイベントが少ない
個人経営のピアノ講師の場合、ウェブサイトなどもなく、口コミや紹介でしか存在を知ることができない先生もまだ多くいます。
ピティナのサイトやピアノ講師の検索サイトなどに登録している場合でも、大体の場所と簡単な経歴とプロフィールが掲載されている程度で、実際にどんな雰囲気の先生なのか?どんなレッスン方針で月謝はどのぐらいなのか?そういった細かいことはわかりません。とにかく体験や見学に行ってみないと判断できないことが多いです。
また、大手教室と違って講師が運営や事務手続きもすべてやらなければならいので、年間のレッスン予定表などが無かったり、メールの返信が遅かったり、お月謝袋がいつまでも返ってこなかったり・・・など、そういった対応がルーズな先生もたまにいらっしゃいます。
あとは発表会などのイベントについても、2年に一度しかやらない先生、ホームパーティのような小規模な発表会しかやらない先生、仲間の個人の先生と合同で開催する先生など様々ですので、そこもきちんと確認するポイントです。
大手教室・個人の先生 結局どちらがいいの?
大手教室は安定・安心ですが、その分、何かに特出したレッスンは期待できません。
良い意味でも悪い意味でも「スタンダード」を提供するのが大手教室ですし、それがお子さんや親御さんの方針に合っているケースもあります。
「スタンダード」では物足りない、と感じる場合は、ぜひ個人の先生を探してみてください。
個人の先生は本当にピンキリなのですが、中には大変優秀な先生がリーズナブルな料金でレッスンを提供しているケースもあります。
ピアノレッスンに求めるものは?
ピアノを習う以上、上手になるに越したことはありません。色々と期待してしまうのが親心です。
しかし大切なのは「何のために」ピアノを習うのか?というところです。
「情操教育としてピアノを習わせたい」
「音符が読めて、ある程度弾けるようになればいい」
「音楽の楽しさを知ってほしい」
「グループレッスンで協調性を身につけてほしい」
「コンクールで入賞できるようなレベルになってほしい」
「世界的に活躍するようなピアニストになってほしい!」
このようにピアノを習う目的によって、先生に求めるものも変わってきます。
「音楽の楽しさを知ってほしい」と思っているのに、楽譜に忠実に弾くことや音楽理論を重視するような先生では、お子さんは楽しめないかもしれません。
「コンクールで入賞できるようなレベルになってほしい」と思っているのに、練習不足で間違えまくっても「上手に弾けたねぇ〜」といつもニコニコしている先生では、いつまでも上達しないかもしれません。
ピアノの先生選びは「相性」が大切
芸大を卒業して海外留学してバリバリ演奏活動をしている若手ピアニスト先生もいれば、自宅でずっと子供だけを教えて子育て経験もあるお母さん先生もいます。
バイエル一筋みたいなおばあちゃん先生もいれば、専門学校を卒業したばかりの歌のおねえさんみたいな先生もいます。
1週間の練習スケジュールを子供と約束させる先生もいれば、まったく練習しなくても何も言わない先生もいます。
どんな先生が良い先生か?
それは、あなたと、あなたのお子さん両方と相性の良い先生です。
あなたが求めているレッスンを提供してくれる先生、レッスンの方針やポリシーが合致する先生です。
お子さんは先生を気に入っているけれど、なんとなく親御さんのあなたが引っかかる場合・・・
それはあまりお勧めしません。親の直感も大切です。
親が尊敬して信頼できる先生じゃないと、子供もそれを感じ取って不安を感じるかもしれません。
百聞は一見に如かず。とにかく体験&見学してみる
時間的に余裕があれば、大手音楽教室も個人教室も含めて、通える範囲の教室をできるだけたくさん見に行くことをお勧めします。
親御さんは落ち着いた個人教室が良いと思っていても、お子さんは大手教室のグループレッスンを気に入るかもしれませんし、
「楽しく続けられればそれでいい」と最初は思っていても、予想以上に素晴らしい先生に出会ってしまって「うちの子もピアニストに!」と思ってしまうかもしれませんし、「私も習おうかな?」とお母さんも習いたくなってしまうかもしれません。
ご縁を大切に、良い先生に巡り合うことを応援しています!