前回「ピアノ教室・ピアノの先生の選び方」という記事では、大手音楽教室と個人教室のメリットとデメリット、先生を選ぶ時に考慮するポイントをご紹介しました。
この記事では、個人教室のピアノの先生を探す場合、見学や体験レッスンでチェックするべきポイントをご紹介します。
体験レッスンや見学でチェックするポイント
ピアノ教室やピアノの先生を探す時に一番大切なのは、あなたが「ピアノレッスンに求めること」に対して、それを「提供してくれる先生を探すこと」、つまり相性の良い先生を探すことです。
今回は、そういった大前提の条件意外の細かなチェックポイントをご紹介します。
ポイント1:ビジネスマナーがあるか
これは最初にお問い合わせや体験レッスンの予約をする時点で少しわかります。
まずはこちらのお問い合わせに対してきちんと対応できる先生は、今後も保護者に対して真摯に対応できる先生と判断できます。
逆に、メールの返事がとても遅い、ビジネスライクな文章が書けていない、やや常識的ではない時間に電話をかけてくる、同じことを何度も聞いてくる、こちらの要望が伝わらない・・・など、
「この先生、大丈夫かな?」と少しでも感じる場合は注意が必要です。
ポイント2:どのぐらいの生徒を持っているか
これは一概に多ければいいというものではありませんが、やはり生徒の数=ある程度その先生の人気のパロメーターとも判断できます。
あまりに空きの多い先生、生徒数の少ない先生は、なんとなく不安に感じるものです。
たとえば「今は火曜日の17時と、木曜日の16時が空いています」だと、ほかの曜日や時間帯は生徒さんがいるんだな・・・ということがわかります。
「月曜日から木曜日まで16時以降であれば大体大丈夫ですよ」だと、そんなに空いていてこの先生は大丈夫なのかな?何か問題がある先生なのかな?と不安になりますね。
ポイント3:事務管理能力はあるか
大手音楽教室の場合は、入会手続きや事務連絡はすべてピアノ講師ではなく受付スタッフや事務スタッフが対応してくれます。
個人教室の場合は、生徒の管理からお月謝の管理、名刺作りまですべて先生ひとりでやっているケースがほとんどです。
年間のレッスン回数、年間スケジュール、振替レッスンの有無や条件など、そういった運営部分がしっかりしているか、というところもチェックポイントになります。
ウェブサイトを作って更新している、名刺を持っている、利用規約や契約書を準備している、年間スケジュール表を配布している、このようなことがきちんとできている先生は、運営スキルや管理能力も高い先生だと思われます。
ポイント4:ピアノを大切にしているか
これは実際に体験や見学に行ったときに、レッスンをする場所をチェックしてください。
グランドピアノの上に楽譜を山積みにしていたり、ティッシュや雑誌やぬいぐるみなど関係のないものをたくさん載せてしまっている先生は、ピアノをあまり大切にしていないと考えられます。
ピアノ講師にとってピアノは商売道具でありパートナーであるはず。
そんなピアノに対して敬意を持っていない先生には少しガッカリしてしまいます。
ポイント5:ピアノはきちんと調律されているか
これはある程度ピアノの経験がある場合じゃないとなかなか判断が難しいのですが、体験レッスンの時にピアノの音をじっくり聴いてみてください。
音程が少しずれている、ひび割れるような音が混ざっている・・・
きちんと調律されていないピアノは、お子さんの音感にも影響を与えます。
結論:ピアノの先生に悪い先生はいない
「みんな良い先生を探しますけど、逆に悪い先生っていないものですよ」
これは、私がお世話になっている調律師さんの言葉です。
色々と書きましたが、「良い先生」を追い求めすぎると、良い先生とは何なのか?だんだんわからなくなってきます。
「もっと良い先生がいるかも」「この先生は違うかも」といつまでも悩んでいては始められません。その悩んでいる数週間・数ヶ月の間に、もっと早く始めておけば結果的に上達していたかもしれませんよね。
「完璧な先生」が見つからなくても、「まあまあ良い先生」でさっさと始めてしまう、という選択肢もあります。最初に習った先生に一生習い続けなければならないというルールは無いので、とりあえず始めてみて、やはり合わなければほかの先生を探すせばよいと思います。
ピアノの先生をやっているということは、これまでの人生の大半をピアノに捧げてきているということ。
それぞれにストーリーやバックグラウンドがあって、「ピアノが好き」という想いや情熱は大なり小なり共通しているはずです。
そういう意味で、「ピアノの先生に悪い先生はいない」という言葉は正解かもしれません。
この記事が少しでもあなたのピアノの先生探しの参考になれば嬉しいです♪