クラシック名曲

春に聴きたいクラシック名曲8選

春に聴きたい有名なクラシック曲を集めました!
タイトルに「春」が含まれる曲、寒い冬から生命が溢れる春が始まる喜び、美しさなどを感じるクラシックの名曲です。

ヴィヴァルディ 「四季」より春 第1楽章

春といえばこの曲。誰もが耳にしたことがあるヴァイオリン協奏曲です。
ヴァイオリンのソロ・パートのメロディは、春の喜びを歌う鳥の声を表しています。
色々な動画を視聴しましたが、こちらはヴァイオリンパートの皆さんがオールスタンディングで迫力があります。美しい女性がヴァイオリンを弾く姿は素敵ですね!

ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ第5番「スプリング」

ベートーヴェンは作曲家と同時に優れたピアノ演奏家としても活躍していましたが、ヴァイオリンはあまり得意ではなく、公開の場で自身が演奏することはあまりなかったと言われています。ヴァイオリンよりもピアノが得意という特長は、作曲した曲にも現れています。
このヴァイオリン協奏曲もヴァイオリン・ソナタというものの、ヴァイオリンが主役でピアノが伴奏というわけではありません。ヴァイオリンが主旋律でピアノが伴奏となるパートもあれば、ピアノが主旋律となりヴァイオリンが伴奏の役割となるパートもあります。主題となるメロディ(モチーフのようなもの)が、ヴァイオリンとピアノそれぞれで、度数を変えたり音階を変えたりして繰り返し、追いかけっこのように登場します。ヴァイオリンとピアノが戯れているような印象を受けます。
このヴァイオリン・ソナタは「スプリング・ソナタ(春のソナタ)」や「スプリング(春)」という愛称でも呼ばれています。春の高揚感・幸福感を感じる軽快で明るい曲調です。

ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」

ベートーヴェンは森や田園などの自然風景が好きで、ウィーン近郊でもよく散歩をしたり、休暇には田舎で自然に囲まれて静養していたと言われています。この曲はベートーヴェンが田舎の生活の思い出を振り返り、自ら「田園」という標題をつけたそうです。ベートーヴェンが標題をつけるのは大変珍しく、交響曲の中ではこの1曲だけで、各楽章にも標題がつけられています。交響詩と呼んでもいいかもしれません。

第1楽章 田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め
第2楽章 小川のほとりの情景
第3楽章 田舎の人々の楽しい集い
第4楽章 雷雨、嵐
第5楽章 牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち

平和的でおおらかな曲調で、自然に囲まれた喜びを感じる曲です。

シューベルト ピアノ5重奏「ます」第4楽章

この曲はシューベルトがドイツの詩人 シューバルト(Christian Schubart/1739-1791)の詞に曲をつけた歌曲「ます (Die Forelle) 」を、ピアノ5重奏に変奏したものです。
もともとの歌曲は漁師が鱒を狙っているといった内容の歌なのですが、こちらの5重奏は小川を泳ぐ鱒が現れては消える姿をピアノ伴奏の中で表現しており、さわやかな楽曲となっています。
多くの動画は第1楽章から流して演奏しておりますが、こちらの動画は第4楽章のおなじみのメロディから視聴することができます。

モーツァルト 弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 K.387「春」

第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロで編成された弦楽四重奏曲です。
1885年モーツァルトが29歳の時、敬愛するハイドンに捧げるために作曲した「ハイドン・セット」全6曲のうちの1曲で、モーツァルトはハイドンを自宅で招き、自信はヴィオラを演奏して披露したと言われています。

ヨハン・シュトラウス2世 ワルツ「春の声」

「ワルツの王」と呼ばれたヨハン・シュトラウス2世の作品です。
親友フランツ・リストと即興演奏パーティに出席した際に、余興で作曲したと言われています。
幸福感に溢れる華やかな曲調で、当時3度目の結婚をしたばかりであったヨハン・シュトラウス2世の幸せな生活を反映しているという説もあります。

クライスラー 美しきロスマリン

この曲はヴァイオリンとピアノの二重奏です。
曲自体は約2分と短くシンプルなワルツですが、爽やかで優雅な気持ちになれる1曲です。
春の木漏れ日の中で美味しい紅茶を飲みたくなるようなイメージです。

クライスラー: 美しきロスマリン (NAXOS JAPAN)

グリーグ 春に寄す

グリーグは多くのピアノ曲を作曲して、「北欧のショパン」と呼ばれたノルウェーの作曲家です。(私はショパンというよりドビュッシーと似た雰囲気を感じるのですが、時系列でみるとドビュッシーのほうが少し後の世代ですね。)この曲はデンマークに旅行をしていたグリーグが、祖国ノルウェーの自然を讃えて作曲したと言われています。冒頭はメロディを高音の和音が追いかけていき、軽やかで可憐な雰囲気です。女性に好かれそうな1曲だと思います。