カンツォーネ

忘れな草 歌詞の意味・解説

「忘れな草」歴史と解説

「忘れな草 Non ti scordar di me」は1935年にエルネスト・デ・クルティスが作曲、ドメニコ・フルノが作詞したイタリア歌曲です。同年に制作されたテノール歌手ベニャーノ・ジリ主演のイタリア映画『忘れな草』の主題歌として作曲されました。直訳すると「私を忘れないで」というタイトルになりますが、日本では「忘れな草」という曲名で知られています。優しいメロディに合わせて、愛する人が去っても愛し続けるという切ない歌です。
クルティスはカンツォーネの有名曲「帰れソレントへ」の作曲家としても知られています。

「忘れな草」原曲歌詞と日本語訳

Partirono le rondini
dal mio paese freddo e senza sole
cercando primavere di viole,
nidi d’amore e di felicita.
ツバメ達は去って行った
この日の当たらない土地を
スミレの咲く春と
愛と幸せの巣を探しに

La mia piccola rondine parti
senza lasciarmi un bacio,
senza un addio parti.
可愛いツバメは去った
別れのキスもなく
さよならの挨拶もなく

Non ti scordar di me:
la vita mia legata e’ a te.
Io t’amo sempre piu,
nel sogno mio rimani tu.
私を忘れないで
あなたがいるから私の人生がある
あなたをこれからも愛している
夢の中にいるから

Non ti scordar di me:
la vita mia legata e’ a te.
C’e sempre un nido
nel mio cor per te,
Non ti scordar di me…
私を忘れないで
あなたがいるから私の人生がある
あなたの巣は私の心の中に
私を忘れないで

「忘れな草」の由来と物語

「忘れな草」という花の名前の由来は、中世ドイツの悲しい恋の物語からきています。

若き騎士ルドルフと恋人ベルタが、ドナウ川のほとりを散策していると、岸辺に咲く美しい青い花を見つけます。ルドルフはベルタのためにその花を摘もうとして岸に降りると、思いがけず早い川の流れに飲まれてしまいます。

鎧の重さに耐えかねたルドルフは、最後の力で花を岸に放り投げ、ベルタに向かって

「Vergiss mein nicht!(私を忘れないで)」

と叫び、そのまま川底に沈んで死んでしまいます。

ベルタは亡き人の思い出を生涯大事に、この花を髪に差し続けて過ごしました。

人々はこの花を「vergissmeinnicht」と呼び、ふたりの物語を語り継ぎました。